雑誌「ドゥーパ」に掲載されたボンゴフレンディは第1回目の改造のものでした。このときは普通車登録のままで、8ナンバーのキャンピング車登録は見送っております。
その後、キャンピング車登録を目指して、構造要件を満たした改造をしたくなりました。ここでご紹介するのはこの第2回目の改造のものです。以前から所有していたバイクや車の車検は、自分で整備してユーザ車検を実践していたのですが、特殊車両への変更登録は初めてでした。改造後、必要な書類をそろえて練馬の陸運局に持ち込み、無事8ナンバーの取得ができました。ユーザ車検でもそうでしたが、陸運局の担当者はこの時も親切でした。
このボンゴフレンディはディーゼル・エンジン車でしたので、東京のディーゼル規制に抵触するため、やむなく現在のハイエースのキャンパーに乗り換えた経緯があります。ハイエース購入後、ヤフーオークションにこのフレンディ改造車を出品したところ、10年落ちの車としては破格の金額で落札いただき、ディーゼル規制のない岐阜県で余生を送ることになりました。
右の写真でわかるとおり、サイドオーニングを取り付けただけで他に特に手を入れたところはありません。このサイドオーニングはサードパーティから発売されたもので、ボンゴフレンディ専用の取付金具が付属しており、ワイフに手伝ってもらって取り付けました。このオーニングは結構値が張りましたが、このおかげでそれまで使っていたタープを張る手間が省け、また大変居心地の良い空間が手に入りました。
キッチン・キャビネットは鉄製L型アングル材を溶接でフレームに組み上げ(この製作のため、家庭用100Vで利用できる小型の溶接機を購入)、3列目のシートを取り外した4本のボルトに固定しております。
キャビネットの中には10リットルの給水タンクと排水タンクが収められ、12V動作の小型給水ポンプで蛇口から水が出るようにしました。蛇口はキャビネットから取り外せて、シャワーとしても利用できるものです。後部ドア側には跳ね上げ式の小型のカウンター・テーブルを設けました。
調理器は定番のカセットコンロです。このカセットコンロが走行中に移動しないように、蛇口までも覆う大型のふたを作り、キャンプサイトではフォールディングスタンドと組み合わせて、調理用テーブルとしても利用しておりました。
車のシートは移動中の快適性を一番に考えられており、フラットにできるものの凹凸が気になってなかなか熟睡できません。
そこでこの凹凸を補正するパッドを厚手のフェルトを重ねて作りました。小学校の頃、ボール紙で等高線を切り抜いて火山模型を作りましたが、あの要領です。このパッドの製作はとても大変で、作り始めてすぐに後悔しましたが、めげずに最後までやり遂げました。そのおかげで腰から肩にかけて完全フラットなベッドが手に入り、車内泊でも熟睡できるようになりました。2列目シート用のパッドは全体を覆う専用シーツをつくって覆ってしまい、運転席と助手席の上のパッドはシートカバーの中に入れてしまいます。詳細は拡大写真をご覧ください。
ボンゴフレンディのオートフリートップそのものは大変よくできており、特に手を入れているわけではありません。当時のキャンピング車の構造要件のひとつとして、乗車定員の3分の1以上の就寝設備が求められておりました。3列目の分割跳ね上げシートの右側を取り外してそこにキッチンを設置し、同時に乗車定員が8名から6名になりましたので、このトップの2名分の就寝設備で構造要件を満たすことになります。
しかし残念なことにこのトップに入るには社内の天井中央に設けられ、トップの床の一部になる出入口を使わなければなりません。就寝時にはこの出入口の上に2名が横たわるので、一人が用足しに外に出たい場合、もう一人を起こさなければならないのです。そこでトップは1名就寝とし、次にご紹介する運転席に設ける子供用のロフトベッドの発想へとつながりました。
なお、すでにご紹介しましたシート凹凸補正パッドの走行中の収納庫は、このトップの狭い隙間です。
ロフトベッドは運転席および助手席のドアー上部にある乗車のためのハンドグリップとシートベルト固定部分からナイロンベルトでアルミの角パイプを吊り、これに板を渡した吊りベッドです。しかし吊りベッドとはいえ、ステアリングホイールに押しつけるように固定されておりますので、就寝中揺れるようなことは全くありません。この上にサイズがピッタリであったベビー用の二つ折りのマットを敷いて、子供用のベッドとしました。
このような設備を作るのは良いのですが、問題はこれらのパーツ、特にかさばる板の収納場所です。幸いなことにフレンディの2列目シートの下に収納場所が見つかりました。
ロフトベッド用の板の収納場所は2列目シート下に見つかったと申し上げましたが、実は順番が逆で、ロフトベッドの幅は2列目シート下収納部分の幅、長さは収納部分の長さの3倍とし、板は3分割となるように設計されております。
このスペースには椅子が一体となったキャンプテーブルも一緒にピッタリ収納されております。ロフトベッドの板とテーブルは2本のナイロンベルトでシートから吊られており、2列目シートのスライドを妨げません。
悪天候時あるいは寒い時期に食事など車内で過ごさざるを得ないことがあります。当初、運転席および助手席の後部に取り付けた2列目シート用のオットマンが座面となって対座できるようになっておりました。しかし、座面が狭くて低く、2列目シート乗車者の足元も狭くなってしまうので、取り外してしまいました。2列目シートの背もたれ裏面には簡易なテーブルが最初から付いております。運転席と助手席を最前部までスライドさせて背もたれを倒すと、ちょうどよい座面となり、これを利用しておりました。特に手を加えたわけではないのですが、発想を変えるだけで簡単に対座のテーブルが手に入りました。
最近のオートキャンプ場の多くが電源付きサイトを提供し始めており、寒い時期の車内泊用のセラミックヒータなどの電気機器が利用できると便利ですので、外部電源取入を考えました。車体後部床下に電源ソケットの取り付けにピッタリの穴を見つけ、車内に電源コードを引き込みました。
また、ボンゴフレンディの寒冷地仕様車はエンジンルームに2つのバッテリーを積んでおります。私のフレンディは寒冷地仕様ではなかったので、マツダの販売店にお願いして、2つ目のバッテリーを取り付けるためのパーツを取り寄せてもらい、同じサイズのバッテリーを追加購入しました。2つ目のバッテリーからは車内後部にシガーソケットを設けて配線しております。このシガーソケットには車載用コンプレッサー式冷蔵庫を接続して利用しておりました。
エンジンのダイナモからは2つのバッテリーに充電し、車内の電源消費過剰によりエンジンスタートできなくなるのを防止するため、バッテリーアイソレータという電装品も購入し、エンジンルームに取り付けております。
なお、以上の記述に出てくる写真を含め、社内を撮影したフレンディ改造の拡大写真はこちらでご覧いただけます。