夫婦円満-いびき対策      (2011/05/07掲載、2016/03/19最終追記)

 気持ちよく目覚めたある朝、ワイフが隣のベッドで枕を防音壁にして寝ているのに気付きました。以前からいびきをかくと言われていたので、前の晩の飲酒も手伝い、きっとひどいいびきをかいていたのであろうと推測できました。
 そこで、家庭の平和(夫婦円満)を維持するために、いびき防止対策を検討しました。先ずはいびきの原因調査からです。

いびきの原因

 いびきの原因の多くは、睡眠中に下顎が下がり、舌根が気道を狭め、そこに空気抵抗を生じて粘膜を振動させる事にあるのだそうです。

対策

 原因が判明すれば、対策は比較的簡単です。空気抵抗を生じないようにすればよろしいのですが、呼吸を止めるわけにはいきませんので、気道を狭めないようにするのが対策の第一です。そのためには下顎が下がらないようにすればよろしいので、仰向けではなく、うつ伏せもしくは横向きに寝ればよいことになります。しかし、人間は就寝中に寝返りを打ち、いつ仰向けになってしまうか分かりません。特に私は基本的に仰向けで寝る癖がついておりますので、たとえうつ伏せで寝始めても、意識のない就寝中に仰向けにならないようにするのは不可能に近いことです。
 従いまして、仰向けに寝ていても下顎が下がらないように、下顎を何かで支えればよろしいわけです。

市販の対策グッズ

 インターネットで調べるといろいろないびき対策グッズが販売されているのが分かりました。

・マフラー型で下顎にピッタリとフィットし、下顎を支えるもの
・鼻孔に入れてこれを拡げ、空気の通りをよくするもの
・マウスピース型で上顎の歯で下顎の歯を支え、下顎が下がらないようにするもの

試してみたグッズ

 上記のいびき対策グッズの中から、一番確実であるように感じたマウスピース型のグッズを試してみました。購入した製品は「ソムノガード(Smnoreguard)」というもので、熱湯につけて柔らかくし、自分の歯型に合わせて自分専用のマウスピースに仕上げるものです。

  成形前


  成形後


 仰向けに寝た際に、下顎を下がらないようにするのですから、成形の際、口を少し受け口加減にして、より広い気道を確保するようにするのがコツです。

効果

 ソムノガードを成形したその晩、早速使ってみました。自分のいびきがどのような状況であるのか、自分ではわかりませんので、ワイフに状況を尋ねるほかありません。
 ワイフによれば、いびきは完璧になくなったが、「ヒューヒュー」と変な音がするのだそうです。ソムノガードの前面には孔が空いており、唇が完全に閉じていないとこの孔から就寝中の呼吸が漏れ、これが「ヒューヒュー」音の原因のようです。そこで、製品に付属していた補修用の材料でこの孔を塞いでしまいました。ワイフは呼吸が苦しくなるのではと心配してくれましたが、結果は全く問題ありませんでした。
 ただ、就寝中にこの補修部品が孔から外れ、気道に入りますと大変ですので、そのようなことが起こらない形状にしました。
 これでワイフは私のいびきに悩まされることが完全になくなりました。しかし、問題はまだ残っていたのです。

気になる点

 上顎の歯で下顎の歯を支え、下顎が下がらないようにしているため、朝起きると痛くはないのですが、歯の噛みあわせがおかしくなってしまいます。つまり、上の前歯がのど側に少し倒れ、下の前歯が出っ歯気味になり、これが当たって上の前歯の内側に下の前歯が入らなくなります。その結果、上下の奥歯も接触しなくなってしまうので、すぐに食事ができません。30分ほどすると元に戻るのですが、毎日使うマウスピースですので気になります。
 歯医者に相談したところ、歯がぐらついてくるようだと問題だが、そのようなことがなければ問題ないとのことでした。もともと、歯は顎の骨にがっちり固定されているように見えますが、かなり動くのだそうです。
 私は毎朝目が覚めたらすぐにマウスピースを外すことにしました。起床後は1kgのダンベルを両手に持って6:30からラジオ体操をし、その後の「ビジネス展望」を聴くのが日課です。朝食前には顔を洗って髭を剃り(歯磨きは食後)、庭に水やりもしますので、その間に歯の噛み合わせは元に戻ります。
 ソムノガードを付けて横向きあるいはうつ伏せで寝ている際に、唇が閉じていない場合、口から唾液(よだれ)が出て、シーツや枕を汚してしまうのも気になります。私の場合はあまり頻繁ではないので、特に問題になるほどではありませんが、横向きやうつ伏せで寝る習慣のある方は気になるかも知れません。もっとも、いびきは仰向けに寝ている場合に発生しやすく、横向きやうつ伏せで寝ているときには発生しずらいものですし、ソムノガードをつけていなくても、口を開けてうつ伏せで寝れば同じ問題は起きます。

 ソムノガードを使い始めて1年程経過した今でも、歯に異常は出ておりません。家庭の平和も維持されておりますので、良い買い物でした。旅行の際に使う円形のケースもついてきますので、重宝しております。

 なお、私はソムノガードの製造業者・販売業者と利害関係を全く持っておりませんことを申し添えます。

新たな問題 (2014/09/15追記)

 ソムノガードを使い始めて3年以上が経過しました。その間、新たな問題が発生しております。当初ソムノガードが原因かどうかはっきりしなかったのですが、ソムノガードに対する扱いを変更しましたら解決しましたので、ソムノガードが原因だったと推測しております。
 使い始めて2年程度が経過したころから、口の中が荒れるという症状が出てきました。医者へ行き、ソムノガードを使っていることも話しました。医者が言うには、長年使い続けている物質に対して、アレルギー反応が突然起きることもあるとのことです。医者はソムノガードが原因と断定はしませんでしたが、口内に塗る薬とうがい薬を処方してもらい、治療の間ソムノガードの利用を中止しておりました。症状が改善したところでソムノガードの利用を再開したのですが、しばらくするとまた同じような症状が現れます。ソムノガードは毎朝歯ブラシで掃除し、乾燥させていたのですが、歯形の奥の方に汚れがたまってきています。ここに悪い細菌などが巣食っているのではないかと疑い始めました。
 そこで楊枝で歯形の奥の汚れをできるだけ落とし、細菌やウィルスを殺す効果のあるうがい薬に一晩漬けておきました。毎朝の歯ブラシでの掃除の後は、強く息を吹きかけて歯形の奥の水分を充分に吹き飛ばすようにしましたら、その後は口の中が荒れるという症状が起きなくなりました。このことから、ソムノガードの掃除の後、乾燥させていたつもりが、歯形の奥は充分に乾燥せず、細菌・ウィルスが発生していたのだと今では考えております。ソムノガードを使用して同じような症状に悩まされている方がいらっしゃいましたら、一度上記の対策を試してみてください。

新たな対策品(2016/03/19追記)

 ソムノガードを使い始めて4年以上経過しました。その間、新たな問題は発生しておりませんが、少し汚れがひどくなってきました。大学の同期会が泊りがけで予定されておりましたので、仲間に迷惑をかけないためにソムノガードを持参するつもりだったのですが、他人から見ると汚れが不潔感を催しそうです。
 そこで新たに作り直すためソムノガードを再購入するつもりでしたが、安価な「Stop Snoring Solution」という商品を見つけました。ソムノガードと同等品という感じですが、2個セット+アイマスクで\2,980とかなりお買い得です(ソムノガードは1個で\8,000程度)。
 早速購入し、整形してみました。例によって受け口気味で整形したのですが、ソムノガードに比べて若干小さいようです。重量を量りましたら、ソムノガードの14gに対してこの商品は13gでした。大きい方が下あごをしっかりと支えてくれるように感じます。1回目の整形は受け口の程度が大き過ぎたようで、寝ている間に下あごが外れてしまいそうでしたので、受け口の程度を小さくして2回目の整形をしました。早速一晩使ったのですが、ワイフからいびきをかいていたと言われてしまいました。この手の商品で効果がないと評価される方がいらっしゃいますが、どうもこの成型方法が難しいためではないかと感じます。受け口の程度を少し大きくして3回目の整形をしました。再整形の際、熱湯を入れたカップの乾いている部分に触れましたら、くっついてしまい、少し髭ができてしまいました。慎重な整形が必要です。この3回目の整形でいびきが収まりましたので、整形の際の受け口の程度によって効果が微妙に異なることが分かりました。私は一つのマウスピースに対して3回整形しましたが、整形をするたびに形は崩れてきますので、また失敗するようでしたら、2個目を使うつもりでした。おそらくメーカーも整形の難しさを知っており、それが理由で2個セットで販売しているのではないでしょうか。
 この商品はケースも一緒についてくるのですが、ソムノガードのケースの方が気に入っております。私は朝起きて朝食をとった後に歯磨きをするのですが、その間マウスピースは水に浸けておきます。歯磨きの際にマウスピースもブラシで清掃しているのですが、「Stop Snoring Solution」のケースは真ん中で割れるタイプのもので、マウスピース全体が水に浸かりません。コップに水を入れてマウスピースを入れておけば良いだけなのですが、旅行中などはケースで済ませたいです。
 私が購入した時はパッケージおよび説明書は英文でしたが、最近のこの商品のパッケージは日本文で、商品名は「いびきSTOPマウスピース」になっており、日本文の説明書も付属しているのではないでしょうか。

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