キッチンリフォーム(客側から見た注意点)2016/10/06掲載、2017/09/03追記

 先日キッチンをリフォームしました。ニトリに別の買い物で立ち寄った際、ニトリブランドのシステムキッチンが展示してあり、上部収納を含めて購入品だけで20万円の値札が付いておりました。工事費を含めてもリーズナブルな価格でリフォームできるのではないかと考え始めたのです。
 キッチンリフォームは一生の間で何度も経験することではないですし、かなりの出費を伴いますので、失敗したくありません。今回のリフォームで一般人が知ることはないのではないかということも体験できましたので、今後キッチンリフォームを計画されている方々の参考(注意点)になると考え、この記事を書くことにしました。

キッチンリフォームの契機

 我が家は築30年で、ガスコンベックは電子レンジ部分が故障しており、シンクのキャビネット内の床は腐って下に抜け落ちておりました。水栓も流量最大にすると上部から水が漏れてくるという状況です。歳を重ねると注意力が衰えてきているようで、家内も私もガスを消し忘れるということが一度ならずありました。大事には至っておりませんが、そろそろ安全面でも何らかの先手を打っておく必要性を感じておりました。
 家の間取りのリフォームは二度経験しており、その際にキッチンも影響を受けて、収納キャビネットの配置変更だけはしておりました。その際に少し不合理な配置になってしまっていたのを改善したいという気持ちも持っておりました。
 キッチンリフォームに関しては、私はもちろん素人ですが、業者の言いなりにはなりたくありません。情報システムのRFP(Request For Proposal:提案依頼書)を作成するのは得意ですので、キッチンリフォームのRFPを作成し、複数社から相見積もりを取って競争させることにより、満足のいく機能・配置のキッチンを合理的な費用で入手しようというチャレンジとなったわけです。

RFPの作成

 どのようなキッチンにするか家内と相談して、RFPをまとめていきました。その際、どのような構成のキッチンユニットにするか、ということに目を奪われますが、工事内容についても、どのような工事が発生しそうで、どうすれば工事費が抑えられるか、という点に留意しました。
 たとえば、上部収納の奥行きが変われば、天井の壁紙をやり直さなければなりません。コンセントの位置を変えれば、壁紙の貼り直しが発生します。キッチンユニットや収納キャビネットのフロアユニットの奥行きが変われば、クッションフロアも同様です。
 今回作成したキッチンリフォームのRFPを公開します。PDF版とともにMS-WORD版も公開しますので、内容を変更して再利用していただいて構いません。ただし、床のクッションフロアと天井の壁紙のみを施工することを想定し、壁の壁紙は施工しないことでまとめたものですので、ご注意ください。この程度のRFPを作成して業者に提示するだけでも、後から追加工事費を請求するような悪徳業者を排除できます。

 我が家のキッチンはI型で、RFPに記述した内容はキッチンユニットとその上部収納、および背面の壁一面の収納ユニットで構成しております。

キッチンメーカーの選定

 近隣の施工業者は新聞に折り込みチラシを入れますので、それを取っておきました。RFPがまとまった段階で一つの業者に連絡を取ったところ、クリナップとLIXILのショールームの予約を取ってくれました。これにトクラス(ヤマハ)を加えた3社のショールームに足を運びました。カタログは5社いただきましたが、数多くのショールームを訪問する時間を取れませんでしたので、この段階でクリナップとLIXILのどちらかにすることにしました。余談ですが、リフォームのきっかけとなったニトリのキッチンは、専門メーカーのショールームを見てしまうと、値段相応という印象が強くなり、魅力を感じなくなってしまいました。しかし、コストパーフォーマンスは非常に高いと思います。

ショールームのサービス

 ショールームでは担当者が一人ついて、どのクラスのキッチンにするか、どのキャビネットを選択するか、扉のグレードと取っ手をどうするか、トッププレート、シンク、レンジフード、コンロ、食洗器、水栓金具等を選択していきます。
 第1回訪問時はコストを意識しつつも、必要性を吟味しながら選択していき、1週間後に定価ベースの見積と完成イメージ図が届きました。
いただきました最初の見積は定価ベースとはいえ、工事費を加算しますと明らかに予算オーバーと判断できました。巷の噂ではキッチンリフォームは最低200万円が相場のようですが、ニトリの20万円のシステムキッチンが今回のリフォーム検討のスタートでしたので、予算は100万円程度を考えておりました。
 いただいた見積書の細部を見ていきますと、利便性と価格が不釣り合いなものが含まれております。キッチンのグレードは中級品で見積もっていただきましたが、現行内容の再構成と下位グレードシリーズでの追加見積をお願いするために、2回目のショールーム訪問となりました。

 見直したところは次の通りです。
・扉のグレードダウン
 扉のグレードで10万円以上の差が付きます。
・ハイカウンターを通常の高さのカウンターへ変更
 ハイカウンターは炊飯器等が下部に置けるようになっており、そこから出る蒸気を排出する電動ファンがついておりますが、これがあまりに高価。ハイカウンターにするとコンセントを移動する必要も発生する。
・ワイドタイプのコンロを標準タイプへ変更
・食洗器(深型から標準タイプへ変更)
・水栓金具の変更
・レンジフードの変更(ワイドタイプから標準幅タイプへ)
・ETC.

ショールームの問題点

 ショールームの担当者は顧客の希望を聞いて、構成を固めていきます。その際、価格に関する意識は売上を増やすため上昇志向しかなく、顧客の希望通りに構成するだけです。
 今回、コスト意識のないショールームの問題点にいくつか気付きました。

・水栓金具
 標準では浄水器付きの水栓金具が組み合わされておりますが、私が住んでいる東京の水道の品質は非常に高く、浄水器の必要性を感じませんでしたので、安くなると考えていた浄水器なしの水栓金具に当初変更いたしました。しかし実は逆で、定価は高く、施工業者への卸価格(割引率)も悪いので、その差は数万円となります。浄水器付きの水栓金具でも浄水フィルターを使わないで使えるアダプターが付属しておりました。

・ビルトイン食洗器
 「定価で数千円の違いですので、一つ上のものはいかがですか」と勧められましたが、これも施工業者への割引率が異なり、数万円の違いが出ました。

・ガスコンロ
 当初幅広のガスコンロを選択しておりましたが、これも標準タイプのものと比較しますと定価が高く、施工業者への割引率も異なりますので、数万円の差となります。

・下位グレード品の定価
 標準(中間)グレードのキッチンとその下位グレードのキッチンの両方で、ほぼ同等の構成で見積もりをお願いしましたが、定価ベースですと下位グレード品の方が見積価格が高くなったのには本当に驚きました。
 施工業者に聞きましたが、同じメーカーで別グレードの2つの見積を依頼するケースはほとんどなく、ユーザはこのような事実を知らされていないとのことでした。ある施工業者に工事費を含めた両グレードの見積をお願いしましたが(もちろん工事費は両グレードで変わりません)、施工業者へのグレードによって割引率が異なりますので、下位グレードの方が安くなりますが、その差は本当に小さく、価格の点だけでいえば、下位グレード品を選択する意味はほとんどありません。何も迷わず中間グレードのキッチンを選択しました(これは選択する業者によって、仕入れ量の違いで割引率が異なるでしょうから、どの業者でも同じ結果になるかどうかはわかりません)。
 なぜこのようなことが生じるのか考えてみましたが、下位グレード品は折り込みチラシの割引率の表示で客を吊り上げるための目玉商品にするためと感じます。

・引出し式キャビネットと扉式キャビネットの組み合わせ
 基本的に扉式ではなく、引出し式のキャビネットで構成しようと考えておりましたが、床の配水管の位置の関係で、シンクキャビネットだけは引出し式は難しいだろうと考えておりました。このような状況は施工業者に良く調べていただかないといけないのですが、施工業者といえども訪問調査で完璧には調べられないことがあります。私は疑問に感じていたので、ショールームで伝えたところ、クリナップのクリンレディでは扉式のキャビネットと引出し式のキャビネットの組み合わせには不具合があることが分かりました。キャビネットの下部の形状の違いから、下部で扉が飛び出してしまうのです。ショールームでは施工上の問題点まであまり考えてくれないようですので、自分から疑問に感じていることは積極的に尋ねる必要があります。ショールームではこの辺りは施工業者の責任と考えているようです。これが理由でクリナップは脱落し、LIXILのアレスタシリーズに絞り込まれました。

施工業者の選定

 ショールーム訪問に少し遅れるタイミングで業者選定も進めました。私が作成したRFPにショールームからいただいたキッチン構成表を加えて、5つの施工業者に見積もりをお願いするのですが、施工業者は近隣で活動しているところが良いと考え、とっておいた新聞折り込みチラシから選択いたしました。インターネットで検索すれば、近隣の施工業者を複数紹介してくれるサイトがありますので、そのようなインターネットサービスを利用しても良いと思います。
 各業者とも現況調査のために来訪いただき、かなり細かな寸法を測定したり、上下水道やガス管、電気配線、排煙ダクト等の状況を調べていきました。
 新築時にビデオで建築の様子を撮影しておりましたので、キッチン周りの施工時の様子をお見せしたところもございます。新築時および間取りリフォーム時の図面も保管しておりましたので、これもお見せしました。
 最初に来訪いただいた業者(A社)はその場で見積をまとめていきましたが、残りの業者は見積が出てくるまでに1週間ほど時間がかかりました。
 ある業者から聞いたのですが、受注後に見積に入れていない工事が必要と言い出して、追加工事費を請求することでクレームが多い業者がいるということでした。この悪徳業者のショールームの場所と業者名の頭文字だけ教えてくれましたので(両頭文字とも同じでした)、見積を依頼した業者の中に、これに該当する業者がいることが分かりました。RFPを作成しておりましたので、追加工事で儲けることができないと判断したためと想像しておりますが、結局この業者は見積を出してきませんでしたし、こちらからも求めませんでした。
 また、業者の中には「業者間で見積金額にあまり違いはないだろう」と言っていたところがありましたが、どっこい4社の見積には最高/最低で46万円の差がありました。

A社:182万円
B社:164万円
C社:136万円
D社:136万円
E社:提案なし

 工事内容に若干の違いがありましたが、それを考慮しても見積金額の傾向に大きな違いはないと判断しました。
 C社とD社の見積金額が偶然同額でしたが、迷わずD社を選択しました。なぜならD社の営業担当者からいただいたアドバイスが素晴らしかったからです。
 D社の営業担当者からは次のような提案があったのです。

・当初選択していた幅広タイプのコンロと本体は同じで(機能が同じ)、標準幅のコンロを安く提供できる(これはアレスタのカタログではなく、下位グレードのシエラのカタログに載っている)

・現在選択している食洗器とメーカーは同じで少しだけ機能が異なるが、別の機種を選択すれば、さらに安く提供できる

・水栓金具は標準のフィルター付きのものでも、フィルターなしで使えるアダプターが付属しており、安価に提供できる

・コンロや食洗器の変更で浮いた金額で、掃除がとても楽になる一つグレードの高いレンジフードに変更したらどうか

・カタログの型番の横にある☆印は割引率が高く、★印は割引率が低い(LIXILの場合)

・クッションフロアと壁紙(壁と天井)を担当する職人は同じで、すべて新しくしても工事は1日で終わるので、材料費しか追加にならない

施工業者選定後の再度のショールーム訪問

 選定業者のアドバイスに従い、コンロ、食洗器、レンジフードの変更や扉の材質と色の最終確認などのため、再度LIXILのショールームを訪問し、ショールームの担当者のアドバイスもいただいて、次の変更を行いました。

・トッププレートはステンレスから人造大理石タイプに変更。人造大理石はステンレスに比べると熱や傷に弱いと考えていたが、ステンレスは昭和の香りがして古臭く感じられ、思い切って白色の人造大理石にした。

・シンクキャビネットを引出し式から扉式に変更。扉式にすることによりこの部分に一升瓶等の背の高いものが入るので、背面収納の両開きキャビネットを引出し式に変更。

・レンジフードの幅をワイドから標準のものに変更すると、すぐ横の吊戸棚は防火構造のものが必要になる。片開きのキャビネット2つと観音開きのキャビネット1つになって使い勝っても悪くなる。ワイドタイプのレンジフードと観音開きのキャビネット2つと比較すると、金額もほとんど変わらないことが分かり、レンジフードはワイドタイプに戻すとともに、掃除が楽な上位タイプに変更。

・キッチン上部収納にLED照明を追加。

・キッチン本体の扉は気に入ったグレーのものが選択できる一つ上のグレードに変更。上部収納と背面収納の扉はグレードを変更せずにはキッチン全体が明るい感じにするため白色を選択。

・水栓金具を浄水器の付いた標準タイプに変更。浄水フィルターを取り付けなくても使えることを確認。

・食洗器とガスコンロは業者推奨のものを現物確認し、納得したので変更。

工事内容の打合せ

 当初、壁紙やコンセント配置を変更しないように、最小限の工事で済むように考えていましたが、結局天井、壁、床、コンセント配置変更等、フルセットの工事を行うことになりました。
 壁紙と床材のサンプルを持参いただいて、気に入ったものを選びました。壁紙は少し色の濃いものが私の好みでしたが、最も頻度高く利用する家内の好みを尊重し、白色系の壁紙でまとめました。床材はリビングとの間に扉はありませんので、リビングのウッドフロアに似たものを選択しました。天井、壁、床の工事はすべて1日で終わるので、材料費のみの追加という見積内容になりました。
 最終見積は税込み約133万円(税込)ということになり、当初の予算からは少しオーバーしましたが、とても納得のいく金額となりました。
 支払方法は契約時に半額、工事完成後に残り半額ということになりました。
 工事は3日間を予定し、1日目は既存キッチンの撤去、2日目は天井、壁紙、床材の施工、電気配線(コンセント配置変更)等、3日目は新しいキッチン、上部収納、背面収納の設置です。初日の撤去をスムーズに完了するため、既存の背面収納は前日までに私自身で撤去する約束をいたしました。20年ほど前に実施した間取り変更のリフォーム時に、私自身でキャビネットの撤去・取付(配置変更)をしておりましたので、何も難しいことは感じておりませんでした。

実際の工事(工事前、工事中、完成後の写真はこちら

 工事の前日までに食器や調理器具をリビングに移し、この際なのでほとんど使っていなかったものを思い切って処分しました。
 次に約束しました背面収納の撤去です。重量のある扉さえ外してしまえばキャビネット本体はそれほど重量はありませんので、多くは一人で撤去できます。上部の吊戸棚だけは家内に手伝ってもらって撤去しました。その際、扉とキャビネットの棚板は木工作の大好きな私にとって再利用の価値が高いので、処分せずにとっておきました。また、キャビネットの一つは他のキャビネットから外した引出しを追加取付し、納戸に置く収納家具として再利用することにしました。
 キッチンのリフォームをすることを考え、20年前の間取り変更リフォームの際に、背面収納の裏にも壁紙をきちんと張っていたのですが、背面収納を撤去しましたら、その裏の壁紙は薄汚れており、壁紙全体の張替工事をお願いしていて、本当によかったと感じました。
 こうして工事初日を迎えたのですが、初日は職人さん2人と現場監督を兼ねた営業担当者が来て、手際よく既存のキッチンを解体し、水道配管の工事をするとともに、壁紙・床材をはがしていきました。
 2日目は床材の下地処理、コンセントの配置変更、配管ダクト、天井と壁の壁紙、床材の施工を行いました。床材は少々足りなくなり、キャビネットで隠れる部分を切り取って、足りない部分を施工したところがあります。
 3日目はいよいよ新しいキッチンの設置工事です。その朝に運び込まれた物量の多さには驚かされました。玄関から駐車場の前一杯に置かれたキャビネット類の多さに圧倒されました。上部収納とレンジフードの取り付けから始まり、キッチン本体の取り付け、背面収納の設置と工事は進んでいきました。途中、東京ガスの契約業者が来て、ガス管工事を実施しました。このガス管工事は見積には含まれておらず、東京ガスの契約業者に直接支払いました(2万円位だったと記憶しています)。
 新しいキッチンの取り付けを担当してくれた職人さんの仕事はとても丁寧で、細かいところの施工も申し分ありませんでした。手際も良く、スピーディに工事を進めていることに感心しました。現場監督に聞きましたら、もともとはキッチンメーカーでキッチン本体の取り付けをしていた職人さんで、現在は独立して仕事をしている方ということでした。キャビネットと天井の隙間を埋める幕板やコーキング、扉の微調整まで一人で担当されておりましたので、夜の8時くらいまでかかりましたが、その出来栄えにとても満足し、キッチンリフォームをして本当によかったと思いました。

完成後に気付いた問題点

 キッチンリフォームが完了し、リビングに退避していた食器や調理器具を戻しましたが、引き出しの中などに間仕切りが欲しくなります。また、棚板が足りないと感じるところもありました(古いキッチンで使っていた棚板を流用しました)。ホームセンターの収納用品コーナーで必要なボックス等を購入して、使い勝手良くしておりますが、使い始めて気になる点も出てきました。

(1) キッチン上部収納の容量を増やすために、窓枠ぎりぎりまでの高さ700mmの吊戸棚を設置したが、これに伴いレンジフードも下がってきて、身長178cmの私の頭に当たる(家内は身長160cm程度なので問題ないうえに、吊戸棚が低くなったので、中のものが取り出しやすくなった)。

(2) シンクに置く水切りカゴは便利そうに見えたので購入したが、洗った調理器具を入れたままで水栓を使うと、水が跳ねて乾かしていた調理器具を濡らしてしまう。また、その下部にはフライパン程度の浅いものしか入らず、シンクがとても狭くなってしまう。生ごみを入れる三角コーナーも置けない。

(3) キッチンの外部への出入口部分の背面収納は引出し式であるが、引出しが出入口の額縁に当たる(キッチン側はこのようなことが良く起こるので、板を挿入する対策が施されている)。

(4) 冷蔵庫の近くに物を置くカウンター(棚)がないので不便

(5) 水栓金具の水の出る部分が低く、先端部分を取り外して手持ちシャワー水栓として利用できるものの、麦茶などを入れる背の高い容器を洗う際に、使い勝手が良くない。以前のキッチンの水栓はシンクから独立し、少し高い部分に取り付けられていた

(6) コンロで調理中に噴きこぼれが生じると、それを受けるものがなく、床まで垂れてしまう。

(7) ダストボックスを置くためにオープンタイプのフロアキャビネットを選択したが、引き出すのに重そうで高価なダストワゴンは購入しなかった。体裁を考えるとやはりダストボックスは見えない方が良い。

(8) リフォーム後に購入した電気オーブンは調理に時間がかかりすぎる。

 上記の(1)は現時点ではどうしようもありません。家内の使い勝手は良くなったということで諦めました。

 (2)は小さなフックを一つキッチンパネルに付けることで解決しました。

 (3)は特に対策はないのですが、引出しが扉の額縁に当たったところで少し横に押しますと全開できますので、このままとしました。しかし、時間経過とともに引出しの表面板がずれてきて、隣の引出しと干渉するようになり、完全に閉まらなくなってしまいました。施工業者に連絡して、表面板の取り付け調整をしていただき、現在は干渉しておりませんが、全開するために少し横に押さなければならないのは相変わらずです。

 (4)はとっておいた旧キッチンの棚板を使ってキャスター付きの簡単なキャビネット(棚)を自作しました。棚にあるワイヤーバスケットは旧キッチンで使っていたものを切断して利用しております。冷蔵庫と壁の間の隙間に収納できるようにしたのですが、下部に入れた玉ねぎの傷みが早いことに気付きました。これは冷蔵庫の側壁が暖かくなっており、この熱で早く野菜が傷むことが分かり、掃除の時のみ冷蔵庫横に収納し、普段は出しっぱなしにしております。

 (5)は逆J型の適当な水栓金具を見つけて、取り付けられることが分かれば自分で交換しようと考えています。

 (6)は対策がなく、諦めて噴きこぼれが起きないように注意するほかありません。

 (7)はこれも保管しておいた旧キャビネットの棚板を利用してダストワゴンを自作しました。白いペイントを施したのですが、若干色が違ってしまったものの、気になるほどではありません。

 (8)はコンロの下にビルトイン式のガスオーブン(電子レンジ兼用)を設置しておけばよかったのですが、現時点では我慢するほかないようです。


 完成後の問題点を書いてみましたが、対策を施して解決した点もあり、現在でもこのキッチンリフォームに大変満足しております。

 キッチンリフォームについて徒然なるままに書いてきましたが、これからリフォームをしようとしている方のヒントになれば幸いです。

残った問題点の解決(2017/09/03追記)

★ キッチン水栓金具の交換
 上記(5)の問題ですが、逆J型の水栓金具をインターネットで見つけて、購入・交換しました。デザインが気に入り、ヘッドも外せて使いやすそうで、水流はストレートとシャワーの切り替えができるものです。水栓は中国製の約9000円のもので、中国から発送されて届きました。

 交換方法はインターネットで調べて自分で行いましたが、既存の水栓金具の取り外しが大変であったものの、取付はとても簡単でした。レバーを通常の真横の位置にしますと、乾かしているまな板と干渉しますので、少し回転させて固定しました。

 交換した結果ですが、シンクが広々を使えることには満足したものの、水流の跳ね返りに問題が残っております。水流がストレートの場合は適度に泡が水に含まれて、問題ないのですが、水流をシャワーに切り替えると、勢いが強すぎるのか、結構水の跳ね返りが大きく、着ている服のお腹の部分が濡れてしまいます。普通はストレートの跳ね返りが大きいと思いますが、新たに購入した水栓は逆でした。シャワーの場合は水流を絞って使っております。

★ タオル掛けの交換
 純正のタオルかけを発注時にオプションとして購入して使っておりましたが、どうも気に入らず、ワイド取っ手をインターネットで購入して扉に取り付けました。ただ、通常の幅のタオルをそのまま掛けるには少し幅が狭く、タオルは二つ折りにしてかけております。タオルの乾燥という点ではお劣りますが、この方が見た目に上品で、良かったかなと感じております。私はライン取っ手の扉を選択しましたが、バー(ハンドルグリップ)タイプを選択されれば、それにタオルを掛けられますので、悩む必要はないと思います。

 なお、リフォーム前のキッチンを含め、工事中、完成後の写真はこちらに掲載しております。ご興味が湧きましたらご覧ください。