1. カナダとモーターホーム
1-1. カナダの魅力
カナディアン・ロッキー、氷河、湖、野生動物、カナダを形容する言葉の多くは大自然にかかわる。そう、カナダでは大自然に飛び込むような旅がしたい。手付かずの自然を求めると、その旅はとてつもなく困難なものとなる。カナダにも季節や場所によっては、そんな危険な自然がいっぱい残っている。しかし、夏のカナダの自然は「人と自然が調和したというより、もう少し自然寄り」と表現したらよいであろうか。自然の危険な面がちょっぴり残っている自然である。夏のカナダはそんな大自然を、さわれそうなくらい身近に楽しませてくれる。
カナダ最大の観光ハイライトのひとつであるカナディアンロッキーは、こんな自然をいろいろな姿で見せてくれる。それは雪渓を懐いた3,000m級の険しい山々やその中に溶け込むように点在している湖であったり、小さくなりつつあるが今も残る氷河であったり、幹線道路のような大きな道のそばでも簡単に見つけられる熊や鹿、リスといった野生生物であったりする。
カナダではこんな自然を利用して楽しむアウトドアアクティビティも盛んである。白濁するような急流をゴムボートで下るラフティング、静かであり、また豪快でもあるフィッシング、山の小道に分け入るトレイル・ライディング(乗馬)、大地の上に暮らすキャンピングなどである。日本でもやろうと思えばできないことはない。しかし、その舞台装置のスケールがまるで違うのである。
「こんな自然を存分に楽しんでください」と言わんばかりの道がある。これがレイク・ルイーズからジャスパーに続く全長233kmの国道93号線、通称アイスフィールド・パークウェーである。夏の間の数ヶ月間、この自然に吸い寄せられるようにして、多くの人がこの道に集まってくる。ある人は観光バスで、ある人は自家用車で、そしてある人はモーターホームで。
このモーターホームで、このアイスフィールド・パークウェーを楽しもうという人を対象にこの本は書かれている。